梅の種 文様記録

柄や色の覚え書き

道長取り

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道長取り 亀甲と具象柄あれこれ
和服の文様構成の一。継色紙から取り入れた技法で、いくつかの色・柄の違う模様をちぎって貼り合わせたように、曲線や折れ線で区切って置いたもの。

大辞林 第3版 kotobank.jpより)

 

 

白地に水色と少しの赤や深緑を配して水辺の涼しげな感じを連想させる帯です。この赤や緑が海草の色を連想させるのですが、水色は海というよりも淡水のような印象を受けます。

その涼しげな色味の上に紅葉や小菊、草花、鳥などの柄を浮かべた部分、白地に地層のような、牡蠣の貝殻を連想させるような曲線部分と、亀甲柄、白地を曲線で区切っていくつかの模様で構成される、この配置の方法が道長取り。

着物や書で多く使われていて藤原道長が好んだからこの名前だといいますが、最初に転記した説明にはそれは書かれていません。

 

継色紙から取り入れた技法、という事で頭の中には和紙が何色か貼り合わされた色紙や掛軸の中にさらさらと細筆で書いたような文字が浮かびます。それから和室の襖の下部分に少し色を配したような状態など。けっこういろいろな場所で見ているし、着物の柄の構成で曲線を使うものとすれば、先に書いたヱ霞、雲、とこの道長取りでかなりの割合を占めているのではないでしょうか。

 

*追記
ジャカード柄なので1点ものではないけれど同じものを見るのはほとんどないところ先月全く同じ柄の違う配色の帯を見かけました。つい買いそうになったけれど我慢した。