梅の種 文様記録

柄や色の覚え書き

市松柄と菱重ね(に、似たような柄)

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変則市松柄と菱重ね

昨日入れ子枡と市松、という柄について書いたところで同じような種類の柄をもう一つ。

共通点は

四角が同心円のように重なっている。(菱形の重なり=帯の黄色い部分)

四角が 上下左右隣り合っていて接している四角とは色が違う、一つおきに同じ色、または色が交互に変わっている。(市松風=左側の赤系濃淡の部分)

柄を具体的な形の説明で表現するのは難しいですね。だから柄を種類わけして名前がつけられてきたのでしょう。

 

この帯の柄を市松と菱重ね、とするのは多分違っています。

本来の市松は正方形が同じ大きさで並んでいるし、通常織り柄ではなく、染め柄を指す場合が多いようです。また、使用する色は2色で原則対比色、類似色は使いません。白黒、白藍、紅白、などなど。

 

また、菱重ねはこの帯の柄のように正方形ではなく、4つの角度が2つは鋭角、2つは鈍角の菱形を使い、同心円状に重なるのではなくずらして重なっているもの。文章だけで説明しようとするとほんとうに難しい。

百聞は一見にしかず、ということわざみたいなものです。