梅の種 文様記録

柄や色の覚え書き

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

慶長小袖

慶長小袖 東京国立博物館の常設展を見てきました。 常設展といっても年に何度か入れ替えているようでこの部屋では江戸時代の秋の着物が数点、美術史や着物の歴史の本で写真を見た覚えがあるものなど。 小袖が現代の着物の原型とされます。それ以前の宮廷貴族…

梅の帯揚げ

梅の花 帯揚げ 梅の花の柄がある帯揚げ、以前手元にありました。今は画像だけ残しています。 この帯揚げの柄は梅だけではなくて色紙の中に梅、桜、牡丹と3種類の違う花のバージョンで飛び柄になっています。 それぞれの花に青海波、七宝、紗綾形といった幾何…

白梅 絞り染

白梅 絞染 先日、菊について書く時に国花を調べていたら、日本の国花が桜なのか菊なのか、と迷うのと同様に中国(中華人民共和国)でも牡丹が梅か、と疑問がでるらしくなんだか似たようなので面白いと思っていました。 中国は広さが桁違いなので決められるのか…

桜の帯揚げ

桜 帯揚げ 桜の着物は着る時期が短い。季節感がはっきりわかりますし、さらに着物は季節を先取りして、と言われるので桜が咲いてしまったらもう次の柄にしなくては、となると桃の節句が終わる頃から3月いっぱいくらいでしょう。 でも、最近はそれほど厳しく…

菊の名前

細管の菊 今週続けてきた菊の柄、最後はまた違う形の表現です。 武田菱のような織柄の上に白い鹿子絞りをつなげて細い花びらのカールした菊、それも大柄のものを全体にちりばめた着物の一部です。 この形の菊は家庭に飾られることも、仏壇のお供えになること…

線描きの菊 染柄 御所解風文様

線描きの菊 前回までは織物の菊でしたが今回は染小紋の柄の菊。 この柄は御所解文様と言っていいと思いますが、正統派御所解ではなく御所解風、くらいの軽い印象です。小紋ですしね。 御所解文様で検索したところ、文様の解説よりも販売中の着物の方が圧倒的…

線描きの菊 織柄

紅藤色線描きの菊 織柄 菊の織柄、3枚目です。 一つ紋の無地の着物の地柄ですが、前の2つとは違ってあっさりと、菊の花だけの織物です。 花芯も葉もなし、簡略化して花びらだけを重ねて一面埋め尽くしただけ。花の大きさが直径5cmくらいで菊としても中くらい…

菊と萩

源氏車に菊と萩 前回の菊がきちんと写生したものをどうぞ、と出したものなら今回の菊はアレンジされてデザインされたものです。 袋帯の柄なので金銀も多く菊以外に大きな御所車の車輪が配置されています。 御所車や御所解きについては検索すると色々と解説し…

菊は国花?

着物の柄で一番多い花は菊ではないか、と、この数ヶ月着物を撮影していて思います。 あれ、国花って菊だっけ桜だっけ?ふと思いました。どちらも国花だそうです。法律で決めているわけではないのでどちらでもあり、なんとなく雰囲気で合意されていそうなのは…

鮫小紋 追加

鮫小紋 藍ねず 鮫小紋にご縁があります。 手元に集まった4枚目、とりあえず藍ねず色としていますが、もうちょっと淡いような気もします。 この着物は地模様がありあられのようなこまかい凹凸があり、手を触れたらさらさらした感じです。糸とびの多いところが…

縞 江戸小紋

赤紫縞 江戸小紋 江戸小紋の三役が「鮫」「行儀」「角通し」さらに「大小あられ」「縞」を加えて五役だそうです。 www.someichie.jp 私の手元には「鮫」と「縞」しかないのでキングとエースしかないポーカーの手札のようでストレートフラッシュには遠く、縞…

両滝縞

両滝縞 前回引用した縞の説明の中に縞がだんだん細くなったり太くなったりするものを滝縞という、とありました。両方向に向かっている場合は両滝縞だそうです。 ちょっと無理がありそうですがこの着物もそう言えるでしょうか。 画像の着物は青磁色の地色に深…

万筋

万筋 「縞はね、細い方が粋なんですよ」 東山七条にあった芸大の入学試験会場で、受験生の色彩構成の画用紙をドライヤーで乾かしながら試験監督の先生が、帰り支度が少し遅れてまだ教室にいた私たちに言うともなくつぶやいた。 その時の試験の課題は「縞を描…