梅の種 文様記録

柄や色の覚え書き

菊と萩

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源氏車に菊と萩

前回の菊がきちんと写生したものをどうぞ、と出したものなら今回の菊はアレンジされてデザインされたものです。

 

袋帯の柄なので金銀も多く菊以外に大きな御所車の車輪が配置されています。 

御所車や御所解きについては検索すると色々と解説しているサイトがありますのでそちらの解説を参照していただくとして、この菊の柄ですね。最初、実は扇柄とおもってしまいました。

 

弧を描く部分を扇の一部分と思ってしまいました。でも実際は扇ではなく、御所車の弧の部分。に沿った曲線だったわけです。

 

帯に使われている金彩の量、金箔やラメの使い方、そのそれぞれの条件でフォーマル度合いが強くなったり弱くなったりします。

 

それはもう組み合わせの種類だけあって簡単にはパターン分けできないようです。菊と一緒によく組み合わせられる萩原。これはもう安心できる名脇役です。菊よりも小さな花で主張しない、葉っぱも小さくて背景に徹しやすい。そういう性格の植物なので一緒に描かれていても気にならず、唯一主張するのは「秋ですよ」ということだけです。

 

さしあたってこの柄について言えることといえばフォーマル用、振袖や訪問着向きで華やかな着物に合わせて目一杯きれいに着ていただきたい、そう思います。

 

 

この帯はメルカリに出品しています。

https://www.mercari.com/jp/items/m71476874080/