鮫小紋
母から譲られた着物はどれも母の好みの華やかな小紋や付下げで、江戸小紋は全くありません。
洋服の好みも、やはり色をしっかり感じられるようなプリント柄、小柄な体型なのに大柄のプリントが好みのようです。
プレゼント候補に選んだブラウスの2、3枚柄の画像をLINEで送ると必ず一番大きい柄、一番明るい色を選びます。
(母、80歳越えてますが孫に教わってLINEを使いこなして私よりも色々なスタンプを使いこなしています)
着物と洋服は合わせ方が違う、柄と柄を合わせるのが着物の醍醐味と母には言われてきましたが、そうやってできた組み合わせは私は素直に受け入れにくいのです。母から譲られた着物も合わせたい帯がなくほとんど着ていない。
花柄の小紋に、やはり花柄の全体に柄のある帯との組合わせは着たくないな、と思う。
半世紀、ほぼ洋服で過ごしていて、おまけに数年間テキスタイル関連に仕事をしていた時期もあるので、着物はこう、と言われても身に付けるものの基準がどうしても洋服だからか受け入れにくい。
母の友人が終活で着物を手放す時に真っ先に私が選んで譲ってもらったのが胡桃色の鮫小紋でした。
くるみ色、だったと思いますが裄丈を出してもらうために預けているので今は手元になく、実際の色の記憶は不確かです。ざっくりいえば、薄茶色、とか、ベージュ。
今手元にあるのは真っ赤と紫の鮫小紋です。江戸小紋といえばやはり茶やねずみや紺という渋めの色に白い柄、という印象ですが、赤、です。
この時期赤の着物を見かけたらクリスマス用とついつい思ってしまう。季節を取り入れるのにクリスマスは欠かせなくなっているのですね。
クリスマス関連の柄、ツリーやオーナメントやリースや雪だるま、そういったモチーフの帯や小物もたくさん出回っているので結構簡単に着物のクリスマスコーデは完成します。
もう一色、紫は赤みがある紫です。
赤みがあるのが京紫、青味があるのは江戸紫だそうです。だからかな、この紫の鮫小紋、私は少し違和感があります。着物の柄や色、帯の選び方、東と西でどれくらい違うのかはまだはっきりとはわかりません。
関西生まれ関西育ちでも、私の好みはどちらかというと関東風のすっきりした方です。
最近母譲りの着物を着ようとして帯を選ぶ時に、もしかしたら選べない理由はそこかもしれないと感じています。関東の目で揃えられた帯の中からえらんでいるからかも。ネットの中で選ぼうとする時にその品揃えが関東風か、関西風か、という違い。
ややこしくしているのはその上で、時代の違う傾向のものを合わせようとすること。
着物には流行がない、とも思えない。
あります。
帯難民はまだしばらく続いています。
#plumstone
画像の着物はメルカリに出品しています。→売り切れました。
https://www.mercari.com/jp/items/m97224675570/
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