線描きの菊 織柄
菊の織柄、3枚目です。
一つ紋の無地の着物の地柄ですが、前の2つとは違ってあっさりと、菊の花だけの織物です。
花芯も葉もなし、簡略化して花びらだけを重ねて一面埋め尽くしただけ。花の大きさが直径5cmくらいで菊としても中くらいの大きさで無難な柄と言ってしまっていいのかな。
最初の菊が日本画、次が少しデザインした洋画としたらこの菊の柄はクロッキーに近いでしょう。クロッキーというには全面柄なので空白がなくちょっと苦しい感じですが、菊の花の表現の方法として、そんな感じです。
大柄には大柄の、中柄には中柄のそれぞれの合わせ方があり、この柄の着物は自分をあまり主張しない場で着られたものではないかな、と思います。
私は茶道の経験はないのですが、例えば茶室の水屋でのお手伝い。もし違っていたらご指摘いただけないでしょうか。