梅の種 文様記録

柄や色の覚え書き

菊花の青海波

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扇面の中の花

先日取り上げた扇面の中に花と一緒に定番の模様がいくつか使われています。

青海波、鹿子、七宝、雲取、波、松など定番と言えるでしょう。

 

このブログを続け始めた最初の頃に取り上げた模様が青海波でした。

plumstone131.hatenablog.com

 

円の一部を使うような形だとなんでも青海波風につなげることができそうです。

 

この画像の中には左上に青海波が見えていますが、真ん中あたり黒、墨黒、藍色がかった灰色と赤で構成された菊の花の一部はまるで青海波のように規則的に並んでいます。

着物の柄の歴史といえば1000年以上ありますからそれまでにあった模様を何度も使い、変化させ、構成を変え様々に変化している。それでもある程度収束されていき、結局は使いやすかったり、馴染みやすかったりといつもようがやはりよく使われていてあんまり変化がないようにも思えてきます。

 

この着物は印刷する時に色を使わないグレースケールでほとんどの柄を表現した上で、所々赤を配色しています。柄がごちゃごちゃしているので色の変化を抑えているわけですね。

先ほどの菊で作られた青海波のようにもう一つ、亀甲の菊柄も同じ着物の中にあります。

 

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亀甲柄の菊

この画像の右上あたり、先ほどの青海波と同じ配色で扇面に菊の柄が描かれていますが、菊の形はよく見ると六角形です。亀甲柄のように六角形の菊が並んでいて、同じ扇面の左上には菊の大きさに大小がありさらに変化をつけたものです。

 

扇面は水の上に散らされたようになっていて、その水も定番的な波の柄です。以前こういう波の柄の帯があったのですがもう手元にはなくなってしまいました。また機会があればこういう柄も取り上げてみたいものです。

 

 

 

 

 

#plumstone

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