梅の種 文様記録

柄や色の覚え書き

吉祥文様 御所車に草花

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吉祥文様 御所車

前回霞か雲か、どちらも水蒸気の違う現れかただからどっちでもいい、と書きかけて実は修正したのですが、ヱ雲、ヱ霞その違いは曲線か直線か、です。

どちらが適切か、などとはたぶん、着物や帯を量産していた頃には考えず、今回は雲で、今回は霞で、とバリエーションをつけるのに交代で使っていたかもしれませんし。

画面左上に金色の雲の柄があります。

他、御所車、松、菖蒲、菊、とおめでたい吉祥文様を散らし、季節感の異なる花も入れているので季節を問わず着られるようにしています。

白地にサーモンピンクが加わっているので無彩色に金糸銀糸だけの前回の帯よりも、ちょと柔らかさが増すというか、文字通り色気が加わっている、というかやや気持を緩めた感があって、こちらの方がゲストとして着るのにはよさそうに思います。前回のものはホスト側がキリッと着こなしている感じ。

 

帯や着物の文様は

1.時代で分ける

2.意味で分ける

3.形態で分ける

4.技法で分ける

大まかにこれぐらいで分けられるといいます。

(前々回参照の「帯の常識と帯あわせ」世界文化社刊 より)

 

吉祥文様は2の意味、おめでたい意味を持つ柄で、着物が普段着でなくなり、主に結婚式や成人式がメインのマーケットとなってきてからは柄に使われる割合がものすごく多くなったのではないでしょうか。

でも結婚式もそうしょっちゅうあるわけではないので吉祥文様の柄は存在している量は多いのに着る機会が少なく、あまり気にせずにリサイクル(=中古です)の帯や着物を普段に着ていたらどこかで着物警察に捕まってしまいそうです。