梅の種 文様記録

柄や色の覚え書き

菊花の青海波

扇面の中の花 先日取り上げた扇面の中に花と一緒に定番の模様がいくつか使われています。 青海波、鹿子、七宝、雲取、波、松など定番と言えるでしょう。 このブログを続け始めた最初の頃に取り上げた模様が青海波でした。 plumstone131.hatenablog.com 円の…

亀甲と橘

亀甲と橘 大島紬です。 先日の亀甲つながりで、今度は着物ですが亀甲の中に橘が入っています。橘も家紋に使われています。Wikiによると平安時代の橘氏由来で井伊家が使ってたと。 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/十大家紋 基本図形、円、六角、五角、四角…

市松

市松地に蝶 市松、ということでこの画像にタイトルをつけましたが、箔や蝶の方がめだちます。 前回、亀甲と花菱に使った画像の帯とこの帯は、中央で切り替えられているので似ています。 中央から左が市松、蝶の部分は右側半分の中の半分ちょっとで端の方はも…

亀甲と花菱

亀甲と花菱 亀甲も花菱もどちらもアレンジが多く家紋も多い柄です。花菱は周囲を囲むとその名の通り菱形ですが、鋭い方の角をちょっと落とすと六角形になりますね。 最近ご縁があって手元来た帯です。サクラ、楓、ナデシコ、菊などどの季節でも締められらる…

矢羽

真ん中下の赤茶と黒、白の大きな三角の中に矢羽柄があります。 これも家紋にたくさんありますし、そもそもは戦国時代の頃からあるもの。 矢紋として並べている画像には、数、並べ方、重ね方のバリエーションが色々あります。 http://www.harimaya.com/o_kamo…

鱗紋

鱗紋 前回アップした七宝の柄が入っている帯の柄拡大です。 正円と思った七宝が楕円になっているのですが、これは確か、斜めに撮ったからだったはず(後日確認要) 三角形が連なっているものが鱗紋です。七宝の柄や花菱、四つ目紋、左下の部分の柄名がまだ見…

七宝と花菱2

七宝と花菱2 前回の七宝は楕円になっていたものでしたが、手持ちの帯の中に正円の七宝柄を見つけました。 お太鼓の左上の部分、三角形の中の黒地に白の部分です。 この七宝の中にあるのは花菱ではなく目結紋のうちの「隅立て四つ目」と呼ばれる家紋にある模…

七宝と花菱

七宝と花菱 この柄だと花の方が目立ってしまいますが 菱形になった花と花の間をうめているのが七宝柄です。七宝の中に花菱を入れた、という方が正しいのかな。 七宝柄だけの画像が今見つからないのですが 麻の葉と同じように元々は幾何学的です。円の上下左…

ユニフォームに使われた幾何柄いろいろ

幾何柄あれこれ 青海波、麻の葉と続けて季夏柄のことを書きましたが、先週までずっと気になっていたのがラグビーW杯のビジュアルで使われていた和柄の一連です。ユニフォームの地柄もいくつもの柄が編まれていましたがこの帯も同じように、1枚の中に柄見本…

麻の葉

麻の葉 一番最初に興味を持った和柄がこの麻の葉です。 買い物に行くという祖母について行き、自分用に初めて買ってもらったもの。 今だったら催し会場のラックに並ぶ洋服を買うのと同じ感覚、ワゴンの中のTシャツを選ぶような感覚でたくさん積まれた反物か…

扇 扇子

扇柄 扇、おうぎ、と聞いて連想するもの。 お雛様の持ち物、上村松園の日本画「序の舞」、びゃくだんの香り、カールラガーフェルド、お立ち台、などなど。最後の2つは着物からは離れてしまいますが。 ふと、ドレスの時に持つような羽のついた扇はなんという…

青海波とwifiマーク

青海波 前回、青海波の応用の柄について書きましたが、こちらがシンプルに、青海波だけの文様です。 順序としてはこちらが先の方がよかったですね。 ひとつひとつの波の中にある曲線が7本ずつで数は揃っていますがそれぞれの曲線のカーブは全て違う。全て手…

青海波と片輪車模様

青海波風片輪車文様 青海波、せいがいは、と読みます。 画像の柄は青海波の柄の応用編というもので基本的には同心円の線柄を半分だけ見せて重ねて波の連なりのように見せた柄、言葉では説明しづらいですね。今度シンプルな青海波の画像を探してみます。 画像…

つづれ織り_2

たて糸とよこ糸の組み合わせで織物は構成されます。 単純にはたて糸、よこ糸が交互に表と裏に入れ替わって行くので、最初に織物が始まった時はたてよこ同じ割合で糸が見える、平織りのものが普通だったでしょう。 あるいは、たまたま足りなくて違う糸を足し…

小菊と檜垣

檜垣。 大辞泉には「檜(ひのき)の薄板を網代(あじろ)に編んでつくった垣根」とあります。 現代ではまず、垣根がどんどん減っているし、その垣根に檜の薄板を使うということはあまりないだろうし、檜垣のある風景を頭の中に再現できる人がどんどん減っていく…

市松柄と菱重ね(に、似たような柄)

変則市松柄と菱重ね 昨日入れ子枡と市松、という柄について書いたところで同じような種類の柄をもう一つ。 共通点は 四角が同心円のように重なっている。(菱形の重なり=帯の黄色い部分) 四角が 上下左右隣り合っていて接している四角とは色が違う、一つお…

入れ子枡

四角の中にさらに小さい四角が入っているのは「入れ子」というと、菱形の模様の時に知りました。確かに、入れ子枡、で検索すると色々出てきます。家紋にもあるし、三つ入れ子になったものは「三枡文」「三つ入れ子枡」という市川團十郎の定紋です。 枡は必ず…

菱型

ひし形を重ねて、円だと同心円という言葉がありますが、四角には同心四角とは言いませんね、そういう形の柄です。 最初、「菱重ね」というタイトルにするつもりでしたが、検索すると、切子硝子の画像がいっぱい出てきました。でも、その画像にある柄はこの柄…

秋色の大花昼夜織

色相環の黄色から赤までの色をややくすんだ感じで組み合わせると確実に秋らしい色になる。季節感がありすぎるので、ほかの季節に着るのがかえって難しくはなるのでだいたい夏の終わりから、紅葉の季節まで、と割り切って着ることにするような色合いの帯です。…

柳橋と色紙

柳橋地紋に色紙文様染 織地紋で柳橋の柄、ヨコ糸は銀色箔糸と金糸で柄の変化をつけた上から破れ色紙の柄を染めたもので、 織と染の組合せから、一見あっさりしていますがよく見ると、凝っている、と思わせるような袋帯です。 先日から参考にしている帯の本に…

つづれ織り

文様ではなく、織の技法のひとつ、つづれ織り。 文様の技法の中では一番古い、つまり原始的な方法で、織機がなくても手機でも柄を出すことは可能だろうと思う。紀元前の遺品にもあり、中国やヨーロッパでは広がっていたが日本で織られるようになったのは江戸…

洒落帯 

手描き染帯舟と花 「 洒落帯」という言葉は、着物の本のあれこれを読み始めるとよく目にします。 今は「洒落」「しゃれ」という言葉が何かの分類に使われることは少なくて、物の基準ではない、ということですね。シャレジャケット、とかしゃれベルト、とか言…

道長取り

道長取り 亀甲と具象柄あれこれ 和服の文様構成の一。継色紙から取り入れた技法で、いくつかの色・柄の違う模様をちぎって貼り合わせたように、曲線や折れ線で区切って置いたもの。 (大辞林 第3版 kotobank.jpより) 白地に水色と少しの赤や深緑を配して水…

鶴と葉 更紗唐草風織柄

鶴と唐草風葉文様 唐草模様、というとまず検索してでてくるのは、緑の背景に白で渦巻き模様のような縁に近い曲線の続き模様の中に時折、小さな葉が表現されている、というもの。 代表的な使用場所は風呂敷。獅子舞の胴体部分の布。 漫画の中でドロボウが盗品…

吉祥文様 御所車に草花

吉祥文様 御所車 前回霞か雲か、どちらも水蒸気の違う現れかただからどっちでもいい、と書きかけて実は修正したのですが、ヱ雲、ヱ霞その違いは曲線か直線か、です。 どちらが適切か、などとはたぶん、着物や帯を量産していた頃には考えず、今回は雲で、今回…

ヱ霞 吉祥文様

ヱ霞 桐菊七宝 最近は白地、黒地の帯をよく見かけるような気がします。 昨日の赤い帯がちょっと古いもののように感じるのとは対照的にこちらはずいぶんと馴染みやすい、でもこれが今のベストか?というとちょっと違う。無彩色の帯はどんな色にも合わせやすい…

立涌 菊菱と桐

立涌に菊菱と桐 柿色または朱赤 着物はかたちが同じなので洋服のように流行はなく、親から譲られた着物もずっと着られる、とは言われるがそんなことはない。形は同じでも色や柄に時代の傾向がある。 中古で出てくるのは赤系が多い。 親に譲られた着物の中に…